【レポート】発酵、山暮らし~日々の暮らしを楽しむための移住 -MEETUP!SAGA #4

2019年10月5日。なのに、真夏のような暑さ。
でも、台風が来なかっただけ良かった、というここのところの天候です。

わたしたち灯す屋が佐賀県と共に主催する、MEETUP!SAGA。
佐賀の暮らしの楽しさをもっと感じて欲しい、そしてみんなに伝えたい。
そんな思いで企画して始めたイベントも、今回で4回目になります。

4回目の開催地は、鹿島市

鹿島市と言えば、佐賀県民にとっては「ガタリンピック」で有名でしたが、ここ数年は「祐徳稲荷神社(下写真)」、そして「日本酒」が世界から大きな注目を浴びています。

そしてMEETUP!SAGAの開催場所である肥前浜宿は、江戸時代から続く「発酵」のまち。
重要伝統的建造物群保存地区にも指定されているこのエリアは通称・酒蔵通りと呼ばれ、毎年多くの観光客が訪れています。

酒蔵通りを伝える・中村雄一郎さん


集合時刻の午後3時を前に、集合場所であるJR肥前浜駅の目の前にある「ゲストハウスまる」に続々と参加者が集まります。移住を検討しているファミリー、Uターンして7年経つけどもっと地元を知りたい若者、なんだか鹿島が気になってる近隣で暮らす人たちなど、色んな顔ぶれで何だかワクワク。

さあ、イベントスタートです。鹿島を知るために、まずはみんなでまちあるき。ガイドには、NPO法人肥前浜宿水とまちなみの会 事務局長の中村雄一郎さんが来てくださいました。

酒蔵通りを知り尽くす中村さんの案内で、1時間はあっという間。
しかし、この短時間で、そして狭いエリアで、たくさんの魅力的なお店が…!

聞けば、そのほとんどは移住者が始めたお店ばかり。
また、地元の醤油屋のお父さんも笑顔で挨拶してくれて、外からの人たちをオープンに受け入れる懐の深さがこのまちにはあるなあと感じました。

漬物の伝道師・田雑さん


まちあるきのあとは、発酵体験。このまちで暮らすには、切っても切り離せない生活の一部である発酵にみんなで触れてみます。ここでは、太良町からのゲストであるのんびり山の森山さんが育てた新鮮な生姜を使って、漬物をつくりました。

まずは、発酵について「漬蔵たぞう」の田雑社長がご説明されます。

「発酵と腐敗は本来同じものだが、人間からの観点で表現が違うだけ。」

ホワイトボードを使いながら訥々と熱く語る田雑社長の言葉には、発酵と共に長い年月を生きてきた重みを感じました。

田雑社長の話を聞いた後は、みんなで実際に発酵チャレンジ。
森山さんの綺麗な生姜が漬かり終わるのはもう少し先になりますが、本当に美味しそう…早く食べたい!!みんな笑顔で体験は終了しました。

発酵×移住~チーム一丸となりバランスよくまちを担う


そして、いよいよ第2部のトークイベント。まずは鹿島チームが話します。

Uターンしてきた島崎雄一さん。
島崎さんから誘われてIターンした北御門裕一さん。
地元で青年団団長を務め続けて7年目の竹下宏紀さん。

まさに、地元と移住者がバランスよく組み合わさり、一丸となってまちを盛り上げていることを感じます。
しかし、いまに至るまでにたくさんの苦難にもぶつかり続けてきたこと。少しずつ理解者や仲間が増えてきたこと。まちの想いに応え、ゲストハウスをつくったこと。こういった過程を経て、強い団結力が生まれたのだと分かりました。

故郷に錦を飾るのではなく、故郷を錦で飾れ

これは、鹿島市出身で「青年団の父」と呼ばれている田澤義鋪の言葉で、竹下さんの信条としている言葉だそうです。

なんだか、ますます良いまちになっていくとしか思えませんね!

山暮らし×移住~暮らしの本質を取り戻す生き方


次は、太良町からのゲスト森山誠さん・夏美さんご夫妻が登壇。
太良町の山に暮らし、ブルーベリー農園"のんびり山"を営んでおられます。

長崎生まれの誠さんと長野生まれの夏美さんは、東京で暮らしながらも多忙過ぎるその生活に疑問を感じます。そして、東日本大震災を経験し、長崎へ移住。そこで、山に出会います。

森山さんたちにとって、山暮らしをする人たちの表情は違って見えました。
そして、山暮らしを求めて出会った場所が、いまの"のんびり山"です。

のんびり山の経営理念は、「日々の暮らしを楽しむ」。
日々の仕事に追われる多くの現代人にとって、ハッとさせられる言葉ではないでしょうか。

やっぱり佐賀の暮らしは美味しい


みんなが待ちに待った懇親会のためにとっても美味しいお料理をつくって頂いたのは、酒蔵通りでCandle shop/café & Bar「またたび」を営むYUKIさん。YUKIさんも、茅ケ崎からの移住者だそうです。


乾杯の挨拶には、太良町で「森のアスパラ」という絶品アスパラガスを生産されている安東浩太郎さん。安東さん自身の移住者でありながら、移住者支援もしておられます。

美味しいお料理にお酒も進み、お開きの時間まで参加者同士の楽しい交流は続きました!

出会いは大事なこと


都市に比べて人口が少なく給与水準も低い地方のまちで生きていくことは、実はとても大変なことです。田舎でスローライフの準備を…なんて考えているあなたは、もっと信頼できる情報を集めてみましょう。

そんな地方のまちで幸せに生きるために必要なのは、地域の人たちと出会い、関わり合い、土地に根付くことだと思います。そんなことを改めて感じたイベントになりました。

参加者の皆さんにとって、何か次に進むきっかけになる良い出会いがあれば嬉しいです。

次回は、神埼で開催!


次のMEETUP!SAGAは、神埼市で開催します。

今度も美味しい企画になりそうですよ…乞うご期待!

日時:2019年12月14日(土)開始13:00 (受付12:30~)
会場:高取山公園(神埼市脊振町広滝1472)
募集人数:20~30名程度(家族連れ歓迎)
参加費:無料
宿泊:希望者はお知らせください(別途連絡します)

ゲスト:
① 本間昭久さん(本間農園)
② 原さゆりさん(さが地域ッズサポーター、みやき町担当)
③ 山本千佳さん(せふりん農園、神埼市議会議員)

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