平成31年4月20日(土)、リノベーションカレッジ Vol.3 「空き家でまちに灯りをともす」を開催しました。
会場は有田町内山地区の手塚商店・蔵。
講師は特定非営利活動法人灯す屋 代表理事の佐々木元康が務めました。
本記事では、当日の様子を一部内容も交えながらご紹介します!
※リノベーションカレッジって?
特定非営利活動法人灯す屋が主催するリノベーションカレッジ。
「空き家をリノベーションして住みたい!」
「DIYでコストを押さえてお店を開業したい!」
そんな未来を描く人たちが一歩前に進みたくなるようなワクワクする情報をお届けすべく、2019年2月よりスタートした企画です。
シェアハウス&シェアアトリエ コネル
リノベーションカレッジ Vol.3では、有田町内山地区でシェアハウス&シェアアトリエコネル(以下、コネル)を
運営する佐々木を講師に「エリアリノベーション」について学んでいきます。
コネルは「有田でやきものを学ぶ若者が、まちなかで暮らし、活躍してほしい。」という想いで
作られたシェアハウス&シェアアトリエ。
作ろうと思ったきっかけはなんだったのでしょう?
コネルができるまで
このプロジェクトのきっかけは「リノベーションスクール」「中山陶和堂(中山さん)との出会い」「移住者ぶっちゃけ飲み会」の3つ。
佐々木が地域おこし協力隊として「空き家」や「移住」をテーマに活動していた当時、活用できる物件もあまり出てこず、すぐに移住者が住めそうな物件もほとんどない状況だったそう。
自分でやるしかないかも・・という想いから、リノベーションスクールに参加。ここで「エリアリノベーション」と出会うのが1つ目のきっかけでした。
2つ目は、有田町内山地区に店舗を構える中山陶和堂の中山さんから「イベントのとき以外ガラガラのこのまちをどうにかしたい」と相談を受けたこと。
中山陶和堂の2階部分を使おうという話に進んでいきます。
最後に、「移住者ぶっちゃけ飲み会」で窯業大学卒業生と出会い、窯大の学生たちがまちに関わる機会がないことを知ったのが3つ目のきっかけでした。
そして、プロジェクトはスタート。
DIYでリノベーション工事を続けること数か月・・140名を超える方の協力のもとコネルが完成しました。
リノベーションにかかるお金の話
やっぱり気になるお金の話。
コネルの間取りや施設概要、入居状況の変遷など紹介ののち、実際にDIYで行った作業を振り返りながら、
改修箇所ごとにどれくらいの費用がかかったのか説明がありました。
また、家主さんとの資金負担や資金の調達方法に至るまで、改修にまつわるお金の話が赤裸々に・・!
いざ空き家を改修することになっても、最終的にいくらかかるのか想像がつかない方がほとんどではないでしょうか?
細かい金額も含めた実践の話は貴重ですね。参加者の皆さんも真剣な顔つきで聞き入っていました。
オープンして2年。運営を続けていく中で、家賃設定や追加修繕など頭を悩ませることも多かったそう。
「シェアハウスはなんとかなるけど甘くはない」というのが佐々木の出した結論。
一方で、もちろん良かったことも。
実際に自分がリスクを負って動いたことで、それ以降、町の人から信用してもらえるようになったんだとか。
そこから「うちやま百貨店」など次の動きにつながっていきます。
つながる点と点、そして
コネル以降、シェアハウスが2件作られたほか、カフェやレストラン、雑貨屋などが近隣にぽつぽつと出来てきています。
1つの点をきっかけにして、新たな点が次々と生まれ、緩やかにつながっていくことで、それまでまちになかった景色を生む。
コネルを起点にしたエリアリノベーションのお話でした。
話の後は、みんなで次の景色を想像しながらまち歩き。
実際に空き物件を見て活用について話したり、空き物件を活用した店舗に行って話してみたりと、
少しずつ変わるエリアを肌で体感しました。
10年後このまちは、どんな景色になるんだろう?
日々の暮らしの中で少しずつ変わるまちを感じながら、
これからのまちの景色を想像してワクワクできる。
そんな風に自分たちが暮らすまちの未来をワクワクしながら考えていられるって良いな。
灯す屋は、10年後もこのまちで暮らす人たちが、
豊かな暮らしを続けていて、
明るい未来を描いていける、
そんな景色を目指し、まちづくり活動をしていきたいと考えています。